WYNTON KELLY ウイントン・ケリー   おすすめCD名盤&主要作品

ファンをひきつけてやまない陰影あるスィング感。日本人好みの「名盤請負人」

代表作 Kelly Blue

Wynton Kelly :1931年12月2日ジャマイカ生まれ。1971年4月12日死去。

4歳で合衆国に移住。NYで育つ。13歳の頃よりプロとしてR&Bのバンドで演奏していた。その後JAZZに染まり19歳の時に名門ブルーノートに初リーダー作を残すも、58年のリバーサイド盤まで、リーダー作はない。しかし57年頃より、ジョニー・グリフイン、ソニー・クリス、ハンク・モブレーなど多くのセッションにピアニストとして参加し、名盤請負人になる。


マイルスのバンドやウエス・モンゴメリーのグループなど、多くの重要バンドで名演を残したが、39歳の若さで死去。これほどのビッグ・ネームの割にはリーダー作はそれほど多くなく、特にトリオによるものは少ないし、また後期にはコマーシャルな企画も多く、録音の機会には恵まれない人だったと言える。

サイド参加の名盤 ブルー・ミッチェル盤

このページでは、ベスト5としてリーダー作4枚と、サイド参加の作1枚を選びました。

それとは別に、彼のほぼすべてのリーダー作と思われる15枚+主要サイド作 計20作をレビューしましたので下記リンクより参照ください。

 



WYNTON KELLY=ウイントン・ケリー    名盤アルバムBEST5

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タイトル下の日付は録音日です。


おすすめ盤 1.KELLY BLUE  Wynton Kelly                                                                                    ケリー・ブルー/ウイントン・ケリー

1959年2月19日    Riverside

おすすめ度

hand★★★★★

しげどん★★★★☆

ショーン★★★★★

Nat Adderley(cor),Bobby Jaspar(fl),Benny Golson(ts),Wynton Kelly(p),Paul Chambers(b),Jimmy Cobb(ds)

毎日聞いても飽きない大人のジャズアルバム

大人のアルバムだ。静かにこぼれ落ちる様な美しいメロディーはケリーだけのものであり、どの曲も素晴らしい完成度。しかもLPでいうところのA1とB2のセクステットがアルバムに厚みと深みを与えており、フルート、コルネット、テナーとも最高のパフォーマンスを展開、全く無駄の無い名演奏の連続で、毎日聴いていても飽きない名アルバムに仕上がっている!このアルバムでケリーが大好きになった。(ショーン)

1曲目、ベースのボーンボーンから期待できそうな予感のするケリー作ブルース。聞き慣れるとイントロのフルートが鳴る前から聞こえてくる(笑)。ピアノ〜フルート〜トランペット〜テナーがそれぞれ納得がいくまでソロを回すが、全く長いとは感じない名演。2曲目3曲目、B面の1曲目、トリオ曲は、ジャズ界屈指の名演揃い。コンボ2曲目のB2曲は、アップテンポのオリジナル。1曲目同様に素晴らしいソロ回し。(hand)



おすすめ盤2.WYNTON KELLY (枯葉)    ウイントン・ケリー

1961年7月  Vee Jay

おすすめ度

hand★★★★

しげどん★★★★☆

ショーン★★★★★

Wynton Kelly(p),Paul Chambers,Sam Jones(b),Jimmy Cobb(ds)

スタンダード中心にケリー節を味わえる一枚

ケリーの軽やかなピアノは、まるで人が歌っているかのようにメロディアスで耳に心地良い。特にスローなバラードで、ムーディーに語りかける鍵盤の音色は温かみがあって素晴らしい。(ショーン)

ミッドナイトよりも、こっちの方が真夜中の感じがする。スタンダード中心だがケリーらしい味わいが存分に堪能できる。(しげどん)

枯葉1曲だけ聞けば日本盤タイトルにするくらいなので、素晴らしい!ただ、作品としての統一感や他の曲の出来は少しユルいと感じる。(hand)



おすすめ盤3.KELLY AT MIDNITE  /Wynton Kelly                                                                     ケリー・アット・ミッドナイト/ウイントン・ケリー

1960年4月27日  Vee Jay

おすすめ度

hand★★★★★

しげどん★★★☆

ショーン★★★★☆

Wynton Kelly(p),Paul Chambers(b),Philly Joe Jones(ds)

元気良く弾むケリーを満喫できる傑作

ケリーだけでなく、多分フィリーにとっても最高傑作!チェンバースにとっても、この盤はベストプレイの1つだと思う。ところでこの盤、あえて1曲ずつ解説する必要性を感じない。全5曲と少ないこともあるが、聞き始めると楽しくて、あっという間に全曲聞き終わってしまう!3人とも元気良くジャズを楽しんでいて、こちらも元気になってくる!(笑)(hand)

軽快なリズムに乗ったケリーのピアノは、まるで羽が生えたかのように、自由自在に踊っている。ポールチェンバースのベースがかなりgoodで、ピアノに負けない働きをしている。(ショーン)

題名に反して、うるさいドラムスは真夜中向きではない。特にB面のフィリーはうるさすぎ。好みの問題かも知れないが・・(しげどん)



おすすめ盤4.FULL VIEW /Wynton Kelly    フル・ビュー/ウイントン・ケリー

1966年9月  Milestone

おすすめ度

hand★★★★

しげどん★★★★

ショーン★★★★☆

Wynton Kelly(p),Ron McClure(b),Jimmy Cobb(ds)

後期の中ではオーソドックスにケリーを味わえる作品

スローなブルースから始まるこのアルバムは、全体にまとまりがある。JAZZよりはBLUES のテイストが強く、ガチガチのJAZZでない音楽性の拡がりを感じる。トリオの演奏だが、ケリーの独り舞台で、その運指テクニックは冴えており、安心して聴ける。スタンダード曲も多く、初心者にもgoodな一枚だ。(ショーン)

貴重なオーソドックスなピアノトリオのスタジオ盤。スタンダード中心の趣味の良い選曲で聴かせる。スタジオ録音としてはこの時期唯一と言っていい佳作。(しげどん)



おすすめ盤   BLUE'S MOODS/BLUE MITCHELL                                                             ブルー・ムーズ/ブルー・ミッチェル

1960年8月24日、25日     Riverside

おすすめ度

hand★★★★★

しげどん★★★★★

ショーン★★★★★

Blue Mitchell(tp),Wynton Kelly(p),Sam Jones(b),Roy Brooks(ds)

指折りの滋味なる隠れ名盤

指折りの「隠れ名盤」。トランペットのワンホーンカルテットとして最高の名演だと思う。アナログは日本盤も希少なので、オークションでは高値になっている。(しげどん)

澄み渡るブルーミッチェルのトランペットとケリーの相性はすこぶる良い。メロディはとても美しく、どことなくクラシカルな気品のあるフレーズ満載で、JAZZを超越した傑作といえるアルバムだろう。(ショーン)

モブレーのソウルステーションとどちらにしようか悩んだ。どちらかというと、モブレーの方が有名盤だが、モブレーの回があれば、必ず選ばれるはず。その他、ブラックホークのマイルスも悩んだ。でも、帝王マイルスをケリーの第5位に入れるのは失礼(笑)ということで、除外。ブルーミッチェルは、隠れ名盤で、特に1曲目はしびれる!(古!)。必聴盤である。(hand)



ウイントン・ケリーのCD紹介ページ。おすすめ作品だけでなく、主要作品をレビューしています。

下記ページにて、彼の主要作をレビューしていますので、ぜひみてください。

クリック→1:ウイントン・ケリーのリーダー作  前半

クリック→2:ウイントン・ケリーのリーダー作  後半

クリック→:ウイントン・ケリーのサイドマンとしての参加作

クリック→:補遺ページ 発掘盤を紹介